7月5日 AUDELL第1回研究会 報告

7月5日に第1回研究会が,ZOOMにて開催されました。
初回の申し込みは,すぐに満席となり,100名の追加を行うという盛況ぶりでした。

ご参加頂きました皆様には心より御礼申し上げます。

4名の先生方がご登壇され,とても学びの多い時間となりました。

1:「マイネームプロジェクト」:横須賀小学校 阿部志乃先生
外国語学習において,「why」を大切にし,「なぜ外国語が必要か」を柱に取り組んでいくことで,ぶれない指導が行えることを話されていました。
子どもが興味を持つ「しかけ」を作る楽しさを話されており,文字に興味を持たせる活動から外国語へつなげていく実践を発表をされ,聞いているだけで,実際にやってみたいと感じる授業でした。

2:「あらためて考える,小学校外国語の意義」:岐阜聖徳学園大学 加藤拓由先生
前半は,外国語活動においては,目的から入ることが大切であると述べられ,新学習指導要領を分かりやすく解説してくださいました。言語活動を通して,3つの資質能力を養うために,子供が意識できる目的を設定していくことの重要性を話されていました。
後半では,言葉の獲得には順序があり,英語の文字指導にもステップがあることを話され,小学校では丁寧なステップを踏む必要があることや,「伝えたいことがある」から,「伝えることができる」と,ゴールをどこにもっていくかを設定していくことが大切であるというお話に,日ごろの学習活動の目標設定を見直す視点を頂きました。

3:「フィンランド,素顔の教育事情」:大東文化大学 淡路佳昌先生
フィンランドの教育について話され,しっかりと地に着いた教育システムが印象的でした。特に,教員養成のシステムにおいては,日本の教育界も学ぶ所が多いのではないかと感じました。指導教員が実習生に「心の余裕:work-life balance」の大切さを指導しているという話は,衝撃的でした。そして,「子どもが幸せな人生を送るための教育」をすることが教育も目的であるという考え方。生涯教育の大切さを物語っていると感じました。

4:「高校英語のユニバーサルデザイン」:群馬県立太田フレックス高等学校 齋藤理一郎先生
高校における英語学習を生涯学習のスタートラインと位置づけ,これからどう英語と関わっていくかを一緒に考えるというお話には感激しました。生徒自身が「適切な学習方法」を試行錯誤することや,「聞ける」「読める」「わかる」を積み重ね「英文に触れたい」という意欲を高めること,「安心して取り組める」雰囲気づくりから「挑戦したい」意識を認めて伸ばすことなど,生徒のニーズに応じた授業で,英語学習への主体的に取り組む姿勢を育てる取り組みには,自分自身の日々の授業を見直す良い機会となりました。

質疑応答では,活発な質問がチャットを通じて行われ,皆様の関心の高さがうかがわれました。
なかなか出かけて行っての学びがしにくい現状が続いておりますが,密度の濃い,学びの深い研修会となりました。

当日のQ&Aは、講師の先生が直接回答します。その内容は後日こちらにアップ致します